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尾鷲商工会議所 伊東将志さん

かつては日本一雨の多いまちとして全国に知られたのが三重県の尾鷲市。教科書でその名前を見たことがある方もいるでしょう。東京の3倍以上、今でも屋久島か尾鷲かというくらい雨が多く、台風中継など天気予報ではおなじみ。ただ、この雨は地域に大きな恵みをもたらし、山のヒノキ、豊かな漁場を育んでいます。魚種が豊富に水揚げされるので都市部に送られずにこの地方だけで消費される地魚も多い。温暖で暮らしやすくのんびりとした町から出るどの道も峠を越えるため、まるで一つの島のよう。入り組んだ浦々には集落が点在し、その土地土地で方言が残ります。

そんな尾鷲市は過疎高齢化が進み、若い人が減っています。高校卒業後、市内に残って就職を希望する人はわずか5%。かつて林業と漁業で栄えた町は人口3万4500人をピークに、今では2万人になってしまいました。近隣の大学は100km離れている、そんな若者が残らない土地に住み込みでチャレンジしたい!という大学生がいる。

たとえば、地域の資源を有効活用し活性化を目指すまちづくり会社㈱熊野古道おわせ(夢古道おわせ)に学生が次々とやってきてチャレンジする。学生だけではなく、プロジェクトを推進する大人も変わった。三重県の事業として始まり、G-netの秋元さんに誘っていただき開始した時には僕はこの夢古道おわせに出向していて受入企業の店長としてこの事業に携わりました。

大きな成果を残し、4年の三重県の事業が終わり、同時期に僕のまちづくり会社への出向も終わるタイミングで商工会議所という組織に長期インターンシップ事業を活用した経営支援という概念を創り出したいと思うようになりました。自分が生まれ育った、愛する地域は過疎高齢化の先頭集団を走っていて先が見えない、そんな中で大学生が地域に入り込み、地域のために働く企業のプロジェクトに涙を流しながらチャレンジする様子はこの地域に必要なモノであり、都市部から遠く離れた地域にこそ必要なことであると確信したことからインターン事業部を新設することにしました。

 

<伊東さんへの一問一答>

●地域コーディネーターになろうと思ったきっかけは何だったんですか!?

学生が挑戦し、地域の中小企業が挑戦している。受入企業の責任者として5人の学生と挑戦し、そのミッションを終え、商工会議所へ復帰を決めたとき、地域の経済団体である商工会議所こそが挑戦しなければならないのではと気づいたので。

●尾鷲の好きなところはどこですか?

美しい緑の山々、綺麗な海、歴史や文化もちゃんと残っている。漁師と山師が作り上げた居酒屋や小さい小料理屋、ネオン街も残っていてはしご酒をしても歩いて家に帰れるところが最高です。

●最近嬉しかったことを教えてください♪

記念すべき尾鷲商工会議所のコーディネーターとして臨んだ第一期のプロジェクトに参加した5名全ての学生が泣いたこと。涙を流すほどのチャレンジを創りだすお手伝いができたことがうれしかったですね。

●現在の課題はなんですか?

尾鷲でのインターンのプログラムは今のところ全て「住み込み型インターンシップ」であるため、少しハードルが高くなります。ですので企業の魅力だけではなく、企業と地域の魅力の両方を表現しないといけないなーと。

●次に挑戦したいことを教えてください!

僕は大学に行っていないので大学に対する憧れがありました。

その想いは叶い、最近は色々な大学に呼んでいただいて講義をさせていただいております。

学生の頃はラジオが好きで、ラジオのお仕事したいなぁと思っていたらチャンスが訪れ、FMみえで4年間パーソナリティもやっています。

全国各地に出向き、講演活動をやりたいと思っていましたが、今、僕は色々なところで講演もさせていただいています。次に叶えたいことは、本を出すことです。僕が尾鷲で行ったまちづくりを書籍にして世に出すことが次に挑戦したいことですね。

 

団体名:尾鷲商工会議所
HP:http://internship.owasecci.com/
住所:三重県尾鷲市朝日町14-45 4階
TEL:070-5030-0401
FAX:0597-22-2682(代表)
E-MAIL:internship@owasecci.com